top of page

”片付けられない”を克服する。パート1




私は幼い頃から”片付いていない”家で育ちました。


小学校の低学年の頃から家庭訪問の直前になると我が家は、家の中を台風が過ぎ去ったかのような状態から先生が入ってきてもショック死しないような状態に持ってくる手伝いをしてきました。私、父や兄が担当するエリアは割と片付くのですが、母が担当するエリアが全く片付いてないやんか!とよく頭の中でツッコんでいたのを覚えています。(多分口に出していたら怒られていたから)


父は何でもかんでも捨てる人で、あまり書類なども確認せずに捨てちゃうからお金の入っている袋や重要な紙とかも捨てちゃっていてあまりいい例ではありませんでしたが、家の物の量が増えすぎる、という事態を防いでいたんだと思います。


父が亡くなって5年半経った今、母の一人暮らしではもう家がパンク寸前になってきました。


不潔ではないんですがとにかくものが多い。自分の物をどこかに置くと他の物に紛れて消えていきます。まさにマジックです。


父が亡くなった年に私も死後書類の手伝いなどで最初の2年間は毎年1ー2ヶ月くらい実家に居たんですが、もうこの散らかり具合がストレスで子供も小さかったし、片付けようとすると”なんでこれ捨てたの、このリボンは娘ちゃんが好きだから取っておこう”など捨てたものから又ゴミを拾い集めてくるから全く進まない。


挙句の果てには「あなたは私のLiving space(住居スペース)をリスペクトしていない」と大げんかになりました。


それから3年間実家に帰っていません。日本に帰るときも、兄夫婦の家か、民泊で部屋をわざわざ借りて実家には帰らないようにしていました。


兄夫婦は毎年、お正月に数日実家に帰ってくるのですが、今年とんでもないことになっていたそうです。

もうこれは家とは呼べません。

この写真を載せる事事態、私にとっても物凄く恥ずかしいので躊躇しましたが、事態の深刻さを伝えたく載せてみました。子供の頃も(その時はここまで酷くありませんでしたが)友達を呼んだらからかわれるからいやだ、という感情が大きくて自分のウチに人を呼ぶことが嫌でしょうがなかったんです。


兄夫婦はこの状態に(特に兄が)激怒。今年、何がなんでもこの家を掃除するからいつベルギーから帰って来れる?と新年から催促されました。


私はこの意見に対してこの1ヶ月、色々と考えました。母の場合、掃除をしてもすぐ元の状態に戻ってしまう。それは掃除をしたけれども結局ものが見つからなくて収納したもの引っ張り出してしまうので一緒に片付けて本人が納得した収納方法、収納場所に納めないと意味がない。


そして彼女は大人であるので勝手に自分で好きなように生きる権利があるという事。周りがこのライフスタイルにどんなに文句を言っても結局彼女がこれでいいと思っているなら変わらないんじゃないかと。例えばジャンクフードが好きな人、タバコが辞められない、運動したくない、など「健康に良いとは頭では分かっていても実際にそれを行動に移したり、習慣にする」というのは結局自分の意思がなければ続かないのではないかと考えました。


留守中に大掃除しても、また「私や家をリスペクトしてない」なんて言われて喧嘩になるだろうし、本人が納得するやり方で綺麗にしていかないと元に戻るだけだと思ったので、私たちが手伝いに行く、前にまず本人のやる気レベルを上げて、少しづつやってもらおうと思いました。


色々と調べた結果、親の手伝いを行う上でのアプローチは以下が良いそうです。


1)家族のみんなが心配している、と伝える

今の家の状態が住みにくそうだからみんな心配なんだよ、という事を伝える。これを伝えたところ、もう自分の手には終えないし、どこから始めていいのか分からない。というようにちょっとづつ問題意識を確認しました。

2)どういう風に手伝って欲しいと聞く

行くのは全然構わないし、もしプロがいいのであればそれも手配できるけれどもどお?と言った形で色々と聞いてみたら、とりあえずは自分でやってみたいと。そしてそれを尊重する。自分でやってみた結果、もし興味があればカウンセリングやコーチングなども付けてみる?と聞いたところ、嫌ではなさそうなので来週あたりにもう一度聞いてみようと思います。


具体策を練る

自分でやってみたいという意見を尊重して最初にしたことは、なぜ母は自分では片付けができないのか考えてみました。カウンセリングやプロのオーガナイザーの人のブログ、ポッドキャストやインスタ、お掃除サービスやアイディアなどを片っ端からリサーチしました。


母の場合は片付けの方法がわからない、という根本的なネックに合せて捨てられない・もったいないから取っておく、という一種の脳のブロックがかかっています。


1)まず始めに片付け方を勉強してもらう。

母は日本語より英語の方が分かりやすいかな、と思ってプロのオーガナイザーを探しました。何箇所かに相談のメールとオンラインでカウンセリングやモニタリングをお願いしましたが返事がありません。


そこで見つけたのでOrganizer365このポッドキャストのシリーズ(英語)がドンピシャで早速、母に送りました。彼女はまずDeclutter(要らないものを捨てる)Organize(それを整理整頓)そしてIncrease productivity & efficiency(ものを探す時間を短縮する事で効率や生産性をアップする)という3ステップです。


2)物を手放す方法を提供する。

母は基本的に物を捨てたくありません。この気持ちも分かりますが物を捨てたり、リサイクルするカテゴリーに入らない場合、このサービスが良いんじゃないかと教えてあげました。まだ必要な物だけれど今すぐ必要でないもの(例えば季節外の服や、今すぐ必要でない本)箱ごと保管してくれるんです!


https://minikura.com/lineup/hako.html


私もフランスから香港、香港からベルギーに引っ越す時にどんどん物を減らしていきました。それは決められた大きさのスーツケースにしか入らない量の必要不可欠なものを厳選する事で結果的に物が減らせました。


それに加えて、物を捨てたり、あげたりする気持ちに対する姿勢が変わったからです。使えるものを減らすのは勿体無い=>どうせ使っていないのだからリサイクルとして第2の人生を歩める、今はFacebookなどで「欲しい人!」とポストするとすぐ貰い手も見つかりま

す。本や洋服を寄付する事で自分のうちで使われないものが他の家庭では使われるようになる、という気持ちで前向きに片付いていきます。


あとは一旦自分の所持品じゃなくなったものに対して後悔はしない、という点を学びました。まだ使える物を捨てる、というのはダメな元彼と別れる、という行為に似てると思います。一旦別れてしまえば大したことないんです。


3)毎日、もしくは2日に1回、電話して進捗状況をチェックする

ポットキャストを送ってから2−3日して母と電話したところ、「聞いてるよ、今日は色々と書類を掃除したし、明日は生ゴミの日だから冷蔵庫の中を整理したよ」との事。


人は30日毎日やるとルーテーンになるそうです。なのでこのモチベーションのまま、30日続いてくれれば毎日ちょっとづつでも掃除する、というルーティーンが身についてくれるのでは、と思っています。


4)私のモチベーションも保つために、この行程をブログにする

私自身のモチベーションも高いまま頑張りたいので定期的に掃除をテーマに記事を書いていこうと思います。1)のOrganize 365のポッドキャストを自分で聞いていて良いエピソードを探していたんですが、これ自分でも使えるんじゃないかというアイディアが沢山出てきました。


我が家も物が少ないので綺麗なんですが、「あのキッチンの上のカウンターにまとめて置いてある小銭がいや!」とか「子供部屋のオモチャが箱ごとに整理されてなくて、もっとオモチャごとに片付けられるようにしたい!」とか「引き出しの中がごちゃごちゃしてる」など色々と改善できる点が見えてきました。


彼女の言葉を借りて説明するなら、ステップ1のDeclutter(必要のないものを処分する)はできているものの、Organize(整理・整頓)が出来ていないからIncrease productivity & efficiency(ものを探す時間を短縮する事で効率や生産性をアップする)まで達していない状態だという事が分かりました。


例えば娘の部屋。収納は沢山あるんですがぬいぐるみがあっちこっちに入っていてオモチャがどの箱に入っているか分からない状態だったので、箱を分ける事にしました。


ぬいぐるみ・シールや折り紙・塗り絵の本・布や着せ替え(マントとかカチューシャとか)、パズル、ポーニー(マイリトルポーニーが大好きなのでグッツが一杯)など。娘も久しぶりに見つけたオモチャで大人しく遊んでくれていたのではかどりました。

img_20190124_111143
img_20190124_111301

同じく自分のクローゼットも掃除しました。

今までは洗濯物をたたむのが嫌で引き出しの中がすごい事になってたんですが、箱とかで靴下を収納したりする事でだいぶ綺麗になりました。スポーツ用品が多いのでそれを収納するスペースも作りました。最初は母のために始めたと思っていたんですが、自分の家にも使えたので良い発見だったと思います。

結婚して、綺麗な部屋に住み始めて分かったこと

幼い頃から片付いていない家で過ごしてきたので、旦那も最初に私のパリに住んでいた時の部屋を見たときは汚すぎてびっくりしたそうです。一緒に住み始めて分かったことは、綺麗な家で過ごして育った旦那と「掃除しよう」と思う沸点が全く違うんです。


彼は床が汚れているから掃除機をかけよう、と思った瞬間には私は「え、何が汚いの?全然汚れてないじゃん」と思っているわけです。


こんな私が掃除に向いていないし、毎回旦那にやらせるのも可哀想なのでうちではお手伝いさんに週3時間掃除に来てもらっています。彼女が来ると3時間でおうちがピカピカ、綺麗になるのに自分でやると多分8時間くらいかかると思います。


これはお金がない時もこうしてました。そのときは3時間ではなく隔週で2時間づつ。(アパートも今の半分くらいで狭かった)学生で無収入だった時にも来てもらってました。


掃除が出来ない、という苦手の克服の第一歩は出来ないのを認めて出来なりに解決策を見つける事です。私はいくら自分でやっても見違えるほど綺麗にならないし、そもそも掃除をする興味がないので誰かにやってもらって、その分浮いた時間でそれを払えるような仕事をすれば良いんじゃないかと思います。


ハウスクリーニングは1時間1500円から2500円です。隔週で2時間なら月1万円くらいでお掃除のお手伝いを雇えるはずです。1万円だったら外食を控えて、ちょっと節約したらすぐ届く金額です。


綺麗な部屋で暮らしていると色々と生活の無駄も減ります。物を探す時間も減るし、買い物時間も減ります。何が家にあるか把握しいると必要なものだけ買うので同じ物をなんども買い足したりする事も無くなります。


前は「ストレス発散!」で買い物していましたが、今は何か本当に欲しいものが見つかったら「これを買って、あの使い古したヤツは捨てよう」とか「この小物はあそこの場所に置きたい」という良いものだけを買います。


家がごちゃごちゃしてないとストレスも減ります。あー掃除しなきゃーという悩みが減るので他の事に集中できます。

片付け苦手の家を綺麗に保つ工夫

1)物の住所を決める

なんとなーく洋服はこの棚、ではなくてこの引き出しの2丁目の3番地!くらいまで決めていた方がさっと見つかります。


2)見える収納は無理。全て見えない収納にする。

飾り、以外は見えない収納がベスト。見える収納はお店で随時洋服を畳む人が居るなら別ですがメンテナンスに時間がかかります。我が家の靴箱が見える収納ですが買った事自体後悔するほど常に汚く見えます。見える収納でもカゴを入れたり、箱に入れたり、なるべくものは見せない方が綺麗に見えます。正直、本棚もレベル高いと思います。同じサイズの単行本ばかり並んでないと綺麗に見えないからです。うちは本を沢山読みますが、小さな本棚を押入れに収納してて、読み終わった本は人にあげています。


3)洋服を捨てる方法・新しい収納は買わない

収納から溢れる場合は物がありすぎるという意味なので今ある収納を増やさない。整理整頓用の(例えば洋服ダンスの中を収納できるアイテム)などは別として、服が沢山あるから洋服ダンスをもう一つ買わなきゃ、というのはやめたほうが良いですという意味。とにかく今あるものを全部引っ張り出して、一つ一つ残すべきか、吟味します。洋服なんて毎日オフィスに違う服を1ヶ月来ていっても23着です。年に12回着る計算になります。


一番よく着るトップ23着だけ取っておいて他を一旦箱に入れておいて1ヶ月過ごしてみて下さい。もしやっぱりあのTシャツ、とかこれはまだ着たいという物があればまた取り出して結構ですが、保管期間1ヶ月を過ぎると大抵の場合、何をその箱に入れたのか忘れてしまいます。元々着ていた物ではないから頭にも残ってないのです。その時点で箱を開けずにリサイクルに出すなり、古着屋さんに持っていくと後悔なく物が手放せます。

今後は

私と母の成長日記として、新しい発見があるたび更新したいと思います。とりあえず当面の目標は母と掃除についての知識を学ぶ事、そして実際に掃除に向かわせる事。


ちなみに予定では4月の半ばに日本に行って、兄と例の大掃除に取り掛かろうと思って言います。ただし、母の考えをリスペクトしたいので捨てるのは彼女に決めてもらい、私たちはその他の決定(自分がまだ持っていっていない実家にあるもの、父の物など)をメインに手伝いたいなと思います。


#親 #掃除 #片付けられない #大掃除 #片付け



bottom of page